2012年 06月 16日
山は逃げていかない
明日は筑波山に山登りに行く予定だったが、生憎の雨の予報ということで、延期になった。「山は逃げていかないものね」と、友人とメールで気持ちを確認した。確かに、山というのは、逃げていかない。木も逃げていかない。それってすごいことだよね。人間は少しあくせくと動き過ぎる。木のように、悠然とした構えを、たまに思い出した方がよい。風に揺れる木を見上げては、はたと日常のなかで立ち止まって、ほれぼれと見つめる。木は本当に美しい。近頃は、日に日に緑が青々といのちを呼吸している。空に向かって、迷いなくにょきにょきと枝葉を広げる木を眺めていたら、大江健三郎さんが、小さいときに、「なぜ木は横にのびずに、皆、上にのびていくのですか?」と質問した、という話をふいに思いだした。
by sachiolin
| 2012-06-16 02:03