2010年 09月 06日
空 ( ) 坂口恭平さん
「デュシャンは芸術家というよりも、むしろぼくの考える『建築家』に近い感覚があるような気がしたのだ。彼が『四次元』という概念に興味を持っていることも、彼の対談集を読んで知った。『煙草の煙と吐き出した煙が結婚する』や『コールテンのズボンが擦れる音は音楽』といった彼の発言からも、日常の些細な行為の中に立体的なものを見つけ出す『建築家』の着想が感じられてしまうのだ。
目の前の空間とは異なるもう一つの空間を頭の中で作り出し、それを体感できるほど詳細に、細部まで形を与えていく。まるでSFのような発想であるが、ぼくにまったく新しい空間の捉え方をもたらしてくれた。
…
更地に机上で設計したものをつくり上げるよりも、無数の人間によって無意識に無計画につくり上げられた都市の中で独自の空間をつかみとっていくこと。そのプロセスにこそ、ぼくの考える『建築』があるのではないかと思うようになった」
「ぼくらの生活の背後に、普段は気づかない、無意識に何かを生み出している階層(レイヤー)が潜んでいる。そこでは誰かのためにデザインすることよりも、あらゆる人のデザインを知覚できるような解像度の高い始点を持つことが重要だ。なぜなら、都市では、同じ空間にあらゆる種類の人間、建築、道具などが同居しているからである。」
(坂口恭平「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」より)
目の前の空間とは異なるもう一つの空間を頭の中で作り出し、それを体感できるほど詳細に、細部まで形を与えていく。まるでSFのような発想であるが、ぼくにまったく新しい空間の捉え方をもたらしてくれた。
…
更地に机上で設計したものをつくり上げるよりも、無数の人間によって無意識に無計画につくり上げられた都市の中で独自の空間をつかみとっていくこと。そのプロセスにこそ、ぼくの考える『建築』があるのではないかと思うようになった」
「ぼくらの生活の背後に、普段は気づかない、無意識に何かを生み出している階層(レイヤー)が潜んでいる。そこでは誰かのためにデザインすることよりも、あらゆる人のデザインを知覚できるような解像度の高い始点を持つことが重要だ。なぜなら、都市では、同じ空間にあらゆる種類の人間、建築、道具などが同居しているからである。」
(坂口恭平「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」より)
by sachiolin
| 2010-09-06 15:21
| 空 ( )