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わたしの心の風景メモ。 


by sachiolin
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手帳

この前、来年の手帳をやっと買った。

町中の本屋さんと文房具屋さんをうろつき回った。
何しろ、手帳って毎日毎日持ち歩くものだし、
思いつきや、何やらたくさんメモするし、
運命共同体、思考共同体、人生共同体のような
大切な存在なのだ。一年限定の濃厚なお付き合い。

こちらが、ここ何年かの私の分身たち。


手帳_c0110074_9542178.jpg






















こうやって積んでみたり、さわってみたり、
ひさしぶりに中身を読んでみたりすると、
昔の自分のかけらたちが、そこでまだ
どくどくと生きていて、しみじみとする。

字の感じで、その時の心の状態が伝わってくる。

ものすごく頑張っていたとき。
ものすごく悲しかったとき。
ものすごく嬉しかったとき。
ものすごく興奮していたとき。

あまりに悔しかったのか、ぐちゃぐちゃぐちゃと、
黒々と書きつぶしているところもあった。

考えてみると、自分がこんなにメモ魔になったのは、
何年か前に、松村さんのページを読んでからだった。
それまでは、もやもやと考えることがあっても、
別にそれを気にとめることもなく、書きとめることもなかった
私だったが、松村さんのあの独特のメモ、言葉と思考のつながりは、
当時の私に、センセーショナルな風を巻き起こした。
あれを真似して、日々の思いつきを書きとめるようになり、
そのうち、日記も書くようになり、ブログも持つようになり、
そのようにして、自分が考えることと、文章を書くことが
この上もなく好きらしいということが、分かってきた。
自分の好きなことを発見するのは、面白い。

あの時、ああやって刺激を受けていなければ、
こうして書きとめることもなく、自分を発見することもなかった
かもしれない。松村さん、ありがとうございます^^。



さて、来年の運命共同体は、こちらに決まった。
なかなかかわいいでしょう??
黒い帯は、ゴムの質感で中に磁石が入っていて
ぱちんといい感じで閉まるのです。
手帳_c0110074_9554659.jpg












Paperblanksという会社のもの。
ドイツの大きい本屋さんなら大抵置いてある。
にも関わらず、なんで今まで手を出さなかったのかなぁ。
なかなか、素敵なデザインが目白押しでかなり迷ったが、
自分のラッキーカラーはブルーだし、手にした時に、
ふっと落ち着いて、自分の体と馴染んだので決めた。

私のオーラや私の音は深いブルー色だと
言われることが、最近何度かあり、
何だか嬉しく感じている。好きな色だから。


今日はこの手帳君についに初書き込みをした。
ちょっとドキドキしてしまった。
新しい手帳に書き込み始めるときは、
これからどうぞ1年よろしくと思う。

この手帳の半分は、きっと日本で書いてるんだと
思うと、わくわく半分、不安半分。拠点が変わると
いうのは、いやはやなかなか人生の節目ではないか。

日本で、うまくやっていけるのだろうか。
ドイツを、離れていいのだろうか。
この、今の安定した生活を手放していいのだろうか。
今更ながら、ふとそんなことを考えたりもする。

いや、心のためにも体のためにも、来年日本に帰るべきなのは、
来年がベストタイミングだということは、自分自身が誰よりも
一番分かっている。ただ、やはりどこかでこわいのだろう。

場所が変わることが。
周りの人が変わることが。
自分が変わることが。


でも、きっと、この地で感じてきたこと、思ってきたこと、
考えてきたこと、たくさんの人から与えてもらったこと、
教えてもらったこと、授かったもの。それらは、自分の体のなかに、
自分の心のなかに、記憶されていて、蓄積されていて、生かされて、
生きているから、きっと大丈夫だと、そう思う。そう願う。

人は、忘れる生き物だから、
ときどき、こわくもなるけど。
ときどき、とてつもなく切なくなるけど。
ときどき、ぽつんと立ち尽くすけど。

忘れられるから生きてもいられるんだろう。


大人になっていくと、大切なものを失っていくけれど、
それはそれだけ大切なものに出会ったという証拠であって。

誰かから与えられた宝物は、いつの間にか、何かに変換されて、
私から次の誰かに、手渡されていく。失っているようで、
失っていないのかもしれない。回っているだけなのかもしれない。
バトンリレー。あなたからわたしへ。わたしからあなたへ。


こわくなったら、手帳をみなおそう。
こわくなったら、手帳をなでよう。


よしよしよし。




今日も毎日、書きこもう。
今日も毎日、忘れよう。
今日も毎日、感じよう。





今日の言葉*

「認識とは人間の海でもあり、人間の野原でもあり、
人間一般の存在の様態なのだ…美的なもの、君の好きな美的なもの、
それは人間精神の中で認識に委託された残りの部分、剰余の部分の
幻影なんだ。君の言う『生に耐えるための別の方法』の幻影なんだ。」
(三島由紀夫「金閣寺」より)


***写真のつづき


最近クリスマス市で出会った、超お気に入りのお二人。
ツリーになってしまったサンタは、初めて見ました。かわいすぎデス。
この二人が視界の隅に入るとどうしても見つめてしまいます。かわいすぎデス。
手帳_c0110074_10314651.jpg














コチラも、今年の新入りのサンタさん。担いでます。
今日もがむばって担いでます。
手帳_c0110074_10334682.jpg





















横から見ると、昔見た、行商のおばあさんのようです。
手帳_c0110074_10365948.jpg





























こちらは、私がドイツに来て初めての冬に買ったサンタさん。
帽子は何年も忘れたままであります。寒そうだなぁ。
>MYさん、花瓶このように↓大切に使わせていただいております^^。
そっちにピントが合っているのも、私の念力です。笑。
手帳_c0110074_1038882.jpg
by sachiolin | 2009-12-12 10:41 | 思〇