sachiolin.exblog.jp

わたしの心の風景メモ。 


by sachiolin
プロフィールを見る
画像一覧
カレンダー

<   2010年 10月 ( 15 )   > この月の画像一覧

かけら◆

c0110074_275100.jpg


◆涙が目の本質であって、視覚ではない。

(ジャック・デリダ)
[PR]
by sachiolin | 2010-10-30 02:07 | かけら◆

◆かけら

c0110074_174151.jpg

◆新しいことはどれも実証できません。火花のようにパッと光って消えてしまう。そのしっぽをつかみ、創造に結びつけるのが考えることなのです。

(外山滋比古)
[PR]
by sachiolin | 2010-10-28 17:41 | かけら◆

聴●82歳のピアニスト

今晩は、82歳のピアニストの演奏会に行った。

前半はシューマン。
後半はショパン。

ピアノリサイタル、というのは、実は
今までで、一度くらいしか行ったことがない。

ピアノという、大きな黒いものに向かって、
舞台の上で、ひとりの人間がひたすら
音を奏でるという世界には、異様なものさえ感じてしまう。
すごく孤独で、すごく静かな深い闘いのような。
ヴァイオリンという楽器の持つキャラクターと
ピアノのそれとは随分と違うものだ。

私にとって、ピアノは、水面を思い起こさせる。
夜の林の中の静かな湖。波紋が伝わる。月が輝いている。
春の小川。魚が水しぶきを上げて、水を揺らす。
そういう水のイメージがする。

私にとって、ヴァイオリンは、空と風を思い起こさせる。
広い草原と広い空。空の上の方で鳥が旋回している。
鳥のように、風のように、空を自由にかけめぐる。
そういうイメージがする。ドイツの師匠の音は、
勢いのあるつむじ風のようだった。大好きな音。懐かしい。
弓の動きは、呼吸と似ている。息を吹きかけて命が芽吹く。



82歳のデームスさんは、ものすごく美しい音を奏でた。

特に、ショパンの子守唄が素晴らしかった。
瑞々しくて。キラキラしていて。不思議な死の香りがするような。
眠りというのはある意味、死だから、聴いていて連れて行かれそうだった。
なんて美しい曲なのだろう。聴きながら、なぜか桜が散る様子がふと
思い浮かんだ。その下で、赤ちゃんを抱く女性がやさしく微笑んでいる。
生を抱きながら、死が舞っていく。時間がとまっているような流れている
ような、そういう不思議な空間に包まれた。




続く、舟歌もすばらしかった。
水面がキラキラと光るのがみえるようだった。
光と影のなかで、たゆたう感じがたまらなかった。
82歳という年齢でしか表現できないような色と影があった



アンコールも3,4曲弾いた。
休憩をはさんだものの、2時間たっぷり。

すごいなぁ。


色々考えてしまった。

自分が80を過ぎたときに、これほど
音楽ときちんと向かえているのだろうか。
つまり、自分ときちんと向かえているのだろうか。

すごくそれは、根気と我慢と努力と勇気が要ることだ。


あと、どれくらい生きられるのかは分からないけれど、
ここのところ、自分からすこし逃げていたのだと、
82歳の丸まった背中と、繊細な指先が気づかせてくれた。


がんばるよ、デームスさん。
がんばるんだよ、自分。










今日の言葉*

「視界が曇っていても、覚悟を決めた瞬間、くっきりと晴れ渡るという経験は、誰にでも一度や二度はあると思う。視界を曇らせている原因は、外的環境ではなく、きっと自分の内側の濁りなんだろう。いろいろなことを知り、考えて、分別臭くなることは避けられなくても、畢竟、一度限りの人生。 」

(佐伯剛さん)
[PR]
by sachiolin | 2010-10-27 00:53 | 聴●

かけら◆

c0110074_14314282.jpg

◆事実とフィクションは永遠の補完関係にある

◆小説を書くというのは、黄泉の国へ行くという感覚に近い感じがするのです。それは、ある意味では自分の死というのを先取りするということかもしれないと、ふと感ずることがあるのですね。

(村上春樹)

◆日本の物語はまさしく「もの」について語っている。あるいは「もの」が語っているのだとさえ言える。このときの「もの」は西洋の物質とまったく異なり、事物から人間のたましいまでも含む広範囲にわたる存在である。それは、ある意味における「現実」であり、昔の日本人は「現実」をそのまま語るのが物語と思ったかもしれない。しかし、それは今日的に見れば物語を展開させる「装置」を沢山もっているのごとく見えるわけである。

(河合隼雄)
[PR]
by sachiolin | 2010-10-26 14:31 | かけら◆


またまた映画メモ。

何人かの友人が、好きだと言っている映画。
いつか見たいなーと思いつつまだ見ていない。


いつかっていつだろう。

日々がどんどんと駆け足で過ぎていく。
見たいものは見られるときに見ないと。
やりたいことはやれるときにやらないと。


まずは日常を大切にしよう、
愛すべき日常を重ねようと、
今日はなぜだか、そう強く思った。
[PR]
by sachiolin | 2010-10-20 00:27 | 観■Film


映画好きの友人が教えてくれた作品。メモメモ。

ウディアレンの映画は、いつだったか飛行機で一度見て、
回りくどくてあまり好きになれなかった。それ以来、
なんとなく敬遠していたが、これは、よさそうだ。
この数分だけで、じーんとしてしまった。


映画って、演奏会と一緒で、始めから終わりまで
見なくては終われないのがね。どちらも「物語」
だから、仕方がないか。絵とは違うナ。

でも、美術館も、よい美術館は、展示の仕方が
始めから終わりまで、よい物語になってる。
それは、残念ながら、少ないのだけれど。

でも小さい頃から、美術館によく連れて
いってもらっていたせいか、絵を見ること
自体が、そしてあの空間がとても好きだ。
絵はすごくエネルギーを持っているから、
元気な時でないと、私は、なかなか行けない。
毎回、エネルギーを絵に吸い取られてしまう。

その点、映画は、少し疲れているときでも、
静かに時間を過ごせるのがよいなと思う。
映画館の暗闇のなかで、自分がとけていく
感じが好きなのだろう。作品にもよるけど。


クラシックの演奏会は、やっぱり特殊なのかもなぁ。
特にオーケストラという「楽器」はすごく贅沢だと最近思う。
あれだけの人数が、その日その時のために、ひとつのものを
つくり上げるって、今だと他に何があるのかなぁ。



今日の言葉*

シャープで繊細なだけでは遠くまで届かない。より多くの人々の感覚の奥底にまで何かを届けるには「鈍み」が必要。切れ味ではなく、鈍器で断つ。スピードと力と間合いをもって強靱に無数の感性を突き抜け突破していく「鈍み」。

(原研哉さん)
[PR]
by sachiolin | 2010-10-19 00:34 | 観■Film

かけら◆16

日々思いついては消えていったり
日々他からもらってはためていったかけらを、
たまに書いていこうかなと。

本日16回目の試み。

基本的にごちゃごちゃの100%自分のための
メモなので、 あしからず…。
ごちゃごちゃが、いつかどこかで
繋がったりしたら面白いなぁ~


◆できることとやりたいことのバランス。 
◆できることを増やす/深めることが、まず大切。 

◆give and take という「やり取り」をこえること
◆giveとtakeの境が見えないような
◆途方もない掛け算のような「場」のありかた 
◆キャッチボール・ダイアローグ・二者・あちらとこちら  
◆ドッジボール?? 
◆ボールはひとつなのか? 
◆それぞれが/皆ボールを持っているのか?


観劇memo
四角い箱をどう使うか?サイズ 企画 数 人数 音 光 闇 影 白い机 白い椅子 男 女 母 女性像 イメージ 少年 青年 老人 赤子 人形 はだし はだか 舌 投げる 投げられる 拒絶 受容 ブランコ 揺れる 対 笑い声 孤独の底 自分という建物の最地下室 沈黙  抱きしめる 抱きしめられる ゆるす ゆるされる 目覚まし時計 時 ベル刻む 刻まれる 自分 存在 赤い水玉 傘 スカート 男女 生命 記憶 ことば うた 


「人間とは?」
◆アリストテレス「社会生活をする動物Animal social」
◆ソクラテス「理性を持った動物Animal rational」 
◆パスカル「考える葦Roseau pensant」 
◆カッシラ―「ことばを操る動物 Animal symbolicum」
「道具を作る動物 Animal instrumenticum」
「工作する人 Homofaber」
◆ホイジンガ「遊ぶ人 Homo lubens」

時実利彦「人間であること」より


◆瞬間瞬間で壊していくこと。
◆ぶつかりあいながらとけあう。
◆足し算ではなく掛け算。 
◆崩すこと。 
◆のりしろをつぶさないこと。 
◆のりしろがひろがっていくこと。 
◆合わせようとして合わせるのではなく、結果的に合う。 
◆それぞれの音が上昇し上で溶け合う。 
◆心を砕く。自分を分かつ。  

◆左手が難しいと思って練習していると、
実は右手の問題ということがある。その逆もある。
◆ものごとの本質は、意識できていないところにある確率が高い。
◆ひとつの問題が解決すると新たな問題/音の欲求が出てくる。
◆無限に続く道のり。深まり。味わい。 
◆右と左で音を紡ぎ出すということ
◆全身が躍動すること、音が躍動すること


◆できなかったことが、できるようになる喜び。 
◆身体感覚の日々更新。 
◆「違い」がわかるようになること。 
◆違い・分けること・分かること    
◆感性が鋭くなっていくことと、感受性が豊かになっていくこと  
◆刀と器
◆分けることと繋ぐこと 
◆孤独な穴掘りと、他ととけること 
◆行ったり来たり 

◆ものごとの背景を見ること ズームアウト  
◆ものごとの深さを知ること 潜ること ズームイン  
◆部分と全体  
◆いったりきたり  

◆「美しいから美しいのではなく、愛おしいから美しいのだ」

More
[PR]
by sachiolin | 2010-10-18 00:38 | かけら◆

聴● Qu. Ebene

サイコー☆ お気に入りに追加☆☆☆

一人一人が本当に音楽家で、魅力的で、オリジナルだ。
こういう4人のアンサンブルを聞いていると、
合奏は足し算ではなくかけ算だよなーと実感する。

しっかし、ふつうに歌がうまいなー。笑。
なんなんでしょう一体。ステキスギマス。

楽器は手段でしかないんだよなぁと改めて気づかされる。
本来はそこを越えてこそなんだけど、そこにいたるまでが大変。。

確か彼らは、皆違う楽器ができて、
全く違う編成のアンサンブルもできるはず。 

クラシック界で、今一番売れっ子のカルテットが
そこにだけおさまらずに、こうして枠を飛び越えて、
色々なアレンジで、色々な試みを続けていることに
ワクワクする。これからがますます楽しみだ。

ドイツで実は一度演奏会を聴き逃している。
いつか生で聞いてみたいものだ。


それにしても、この4人は、本当に本当に
音楽が、大好きでたまらないんだろうなぁ。

そういうのって、何よりもこちらに伝わってくるものだ。 
聞いていると、じーんとする。よい演奏には、自然と
ありがとうと言いたくなる。 4人に、乾杯。






こちらはCD制作現場。




[PR]
by sachiolin | 2010-10-15 02:43 | 聴●

のんちゃんのイモムシ。

のんちゃんのお別れの会で
いただいてきた菊の花に、
小さいイモムシが住んでいます。

ピンクの花びらをむしゃむしゃと食べて、
黒いうんちをぽろぽろとしています。

これはもしかすると
のんちゃんでしょうか?


もしもし、のんちゃん。


おやおや。

突っ伏して寝ています。
寝ているふりでしょうか?

おやおや。

もぞもぞと動きだしました。
少し眠そうです。動きに冴えがありません。
イモムシも、夜には寝るのでしょうか。


もしもし、のんちゃん。


これは、どうしたものでしょうか。

明日の朝、うちのお母さんが見つけたら、
きっとキャーと叫んで、庭につまみ出されるに
違いありません。いや、ハサミでちょんぎられる
かもしれません。すごく涙もろいくせに、意外に
そういうところは、涙もへったくれもないのです。


もしもし、のんちゃん。

今のうちに、夜のお庭に連れていきましょうか?
[PR]
by sachiolin | 2010-10-13 01:16

空 ( )坂口安吾

人の魂は、何物によっても満たし得ないものである。特に知識は人を悪魔につなぐ糸であり、人生に永遠なるもの、裏切らざる幸福などはあり得ない。限られた一生に、永遠などとはもとより嘘にきまっていて、永遠の恋などと詩人めかしていうのも、単にある主観的イメージュを弄ぶ言葉の綾だが、こういう詩的陶酔は決して優美高尚なものでもないのである。
 人生においては、詩を愛すよりも、現実を愛すことから始めなければならぬ。もとより現実は常に人を裏ぎるものである。しかし、現実の幸福を幸福とし、不幸を不幸とする、即物的な態度はともかく厳粛なものだ。詩的態度は不遜であり、空虚である。物自体が詩であるときに、初めて詩にイノチがありうる。
プラトニック・ラヴと称して、精神的恋愛を高尚だというのも妙だが、肉体は軽蔑しない方がいい。肉体と精神というものは、常に二つが互に他を裏切ることが宿命で、われわれの生活は考えること、すなわち精神が主であるから、常に肉体を裏切り、肉体を軽蔑することに馴れているが、精神はまた、肉体に常に裏切られつつあることを忘るべきではない。どちらも、いい加減なものである。
 人は恋愛によっても、みたされることはないのである。何度、恋をしたところで、そのつまらなさが分る外には偉くなるということもなさそうだ。むしろその愚劣さによって常に裏切られるばかりであろう。そのくせ、恋なしに、人生は成りたたぬ。所詮人生がバカげたものなのだから、恋愛がバカげていても、恋愛のひけめになるところもない。バカは死ななきゃ治らない、というが、われわれの愚かな一生において、バカは最も尊いものであることも、また、銘記しなければならない。
 人生において、最も人を慰めるものは何か。苦しみ、悲しみ、せつなさ。さすれば、バカを怖れたもうな。苦しみ、悲しみ、切なさによって、いささか、みたされる時はあるだろう。それにすら、みたされぬ魂があるというのか。ああ、孤独。それをいいたもうなかれ。孤独は、人のふるさとだ。恋愛は、人生の花であります。いかに退屈であろうとも、この外に花はない。


(坂口安吾「恋愛論」より)
[PR]
by sachiolin | 2010-10-11 01:26 | 空 ( )