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わたしの心の風景メモ。 


by sachiolin
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観■パンと植木鉢

家の近くの小さいお店。

食料品から何から、
割と何でも売っている。

よく見たら、春雨なんかもある。


ドイツでは珍しく、
夜1時まで開いているので、
オペラの本番の後に、
よく寄ったりしていて、
そこの主人と顔見知りになった。

いつもは挨拶だけだったが、
今夜は話しかけられた。

「あなたここの音楽院の学生さん?」
「いえ、テアターで弾いています。」
「あらそう!僕も昔ここでお芝居を
 やっていたんだ。役者としてね。
 小さい方の劇場のだけどね。 
 楽しかったんだけど、何せお金に
 ならなくてね。やめてしまったよ。
 一公演につき幾らって感じでさ。
 あなた達はきちんと契約があるから
 安定してていいよね。でもまぁ
 うん…あの頃は楽しかったなぁ。
 またいつか役者をやろうかと思って
 いるんだよ。といっても、
 今度はテレビとかね。」

こういう何でも屋さん的なお店を
持っているのは、ドイツだったら
トルコ人に違いないと思っていたが、
お国を聞くと、イランだと言う。
確かにイラン人と言われれば、
生粋のイラン人に違いないと
確信を持ちたくなるお顔立ちをしている。
今にも繋がりそうな濃い眉毛と
その下の円らな優しい目を見ていたら、
「パンと植木鉢」という
イランの映画をふと思い出した。

「イランと言えば…
 マフマルバフですよね。」

その私の一言が、
開始の合図だったかのように、
ご主人のトークが泉のように
次から次へととまらない。

驚くべきことに、
マフマルバフ監督のことは、
「個人的に」知っているらしい。
しかも、同じ時期に投獄されていたらしく、
刑務所で知り合ったとか。あまりに
泉のごとく話されるので、ツッコミを
入れる暇がなかったが、このご主人も
マフマルバフ監督と同じように
当時の体制を倒すべく地下活動に
参加していたのだろうか。

「彼の初期の作品は、ウケ狙いが
 感じられちゃって、あまりよくないけど、
 他のは本当によい作品ばかりだよ。
 今はフランスに住んでるんだよ。
 娘さんも映画監督になっちゃったしねぇ。
 いまや世界的に有名な監督だよなぁ。
 僕は誇りに思うよ。」

 
私が見た「パンと植木鉢」という映画の
ことを話してみたかったのだが、
本当の映画のタイトルが分からず。

不思議な映画だった。
監督自身の経験に基づく
非常に実験的な映画。

途中で少しでも居眠りしたら、
きっと意味が分からなくなる。


過去と現在が絶妙に交錯。
ナイフと拳銃とパンと植木鉢。

過去を現在に映し出そうとしても
それはやっぱり現在になってしまう
というその面白さ。

二組の撮影隊が、同時進行で
迷路のような黄土色の通りを
駆け抜け、すれ違う。

黒い布を纏う少女というのは
こんなに美しいものかと、
その布をひらひらさせながら
土ぼこりをあげて駆ける姿が
心に鮮やかに残る。

シリアスとユーモアのバランス、
緊張と弛緩のバランスが絶妙な
不思議な映画。


パンと植木鉢のTrailerは
見つからなかったが、
偶然見つけたマフマルバフ監督の
他の作品の断片。

あまりに美しくて
何度も見てしまった。

なんなんだ、
この少女の美しさは。
この花の美しさは。


Silence(1998) Trailer? 断片1 断片2
Scream of the Ants(2006) Trailer





今日の言葉*
「最後まで押し通せなかったら
 やさしさではない。
 途中でくじけるなら
 悪人になればいい。
 やさしさは根性です。」
(北野武)




今日のドイツ語**

●der Klotz;丸太、積み木

諺・Auf einen groben Klotz gehoert
 ein grober Keil.
(毒を持って毒を制す
 ←ごつごつした丸たには
  ごつごつしたくさびが合う)


der Keil;楔

楔型のアクセント記号
(▼←コレのダイエット版)は、
Keilと呼ぶので、普段はあまり
使わないと思われるこの単語も
リハーサルではよく使う。



grob;粗い、ごつい、がっしりした
(英;coarse)(⇔fein,zart)
(=rau,derb,nicht glatt,nicht weich)

よく使われる形容詞。
音がキメ細かくない場合に
使われてしまう形容詞。がーん。


●der Zaun;垣、柵、塀(英;fence)


●das Beet;花壇などの区画された用地
(≒Blumenbeet)(英;bed)


似て非なるもの

die Bete;ビート(英;beet)

Rote Bete;赤カブ



10月はこんな秋晴れが。
今はどんより曇り空が。おひさまビッテ。
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by sachiolin | 2008-11-16 13:05 | 観■Film

かけら◆7

ひさしぶりにかけら。




日々思いついては消えていったり
日々他からもらってはためていったかけらを、
たまに書いていこうかなと。

本日7回目の試み。

基本的にごちゃごちゃのメモなので、
あしからず…。
ごちゃごちゃが、いつかどこかで
繋がったりしたら面白いなぁ~




◆最近つかんできている感覚。

 支点を作らず体全体で、
 楽器を弾く感じ。

 一部ではなく全体。
 固体ではなく軟体(液体)。

 →
「最も効率のよい動きというのは、安易に思いつく
 動きではなくて、それを解体して最も無理がなく
 有効に使える方法というのを、あらためて
 作り上げていかないと難しい。」
(甲野善紀)

 この言葉の意味が前よりわかるようになった。
 「部分」に解体できるから、
 それが「一体」になってゆく。

 ひとフレーズに解体できるから
 それが節になり、一楽章になり、一曲になる。


◆腕を回内させるにせよ、上腕までもが、
 内側に回りすぎないようにすること。
 上腕は外に開いているイメージ。
 結果、胸が開く。

 これだけで、今まであった
 かなり首周辺の痛みが減った。

 今までは胸を開こうとしても、
 上腕が内に回り過ぎていた。

 上体が貧相に縮こまっている巨匠はいない。


◆ずっと「楽器を挟む」ということを
 考え続けてきたが、挟むのではなく、
 楽器を体に吸収するという感覚。
 木の幹が、異物を吸収していくような。

 下から支えるのでもなく、
 上から押さえつけるのでもなく、
 中程で浮かんでいる感じ。

 これがうまくいっているときは、
 全く疲れず、まるで弾いていない
 ような感覚。

 甲野先生の相手のエネルギーを
 吸収して支点を消していく感じに
 似ているのかもしれない。私にとって
 相手とはつまり楽器であり弓であり。


◆「肩をあげずに、脇の中を寄せる感じ。
 結果、顔がついてくる。決して顔を
 ぐっと締めないこと」
 「自分に合った正しい事(動き)をすれば、
  体は潜在能力を出す。」
(師匠のコメント)


◆股関節は常にフリーで柔らかく。

◆ダウン弓-------------------アップ弓
体を広げる(伸びる)--------縮む

◆一つの重音として聴かず、
 それぞれの音を同時に聴く。
 
 一つのトリルとして聴かず
 それぞれの音を独立させて聴いてみる

◆手の中で弓が自由に動いている感じ

◆「耳を澄ます」
  耳が澄んでいく感覚
  静けさにすーっと寄っていく吸い込まれる感覚。

 それを一音一音。
 のびている音を聴く。 

◆音をとらえた瞬間に解放する。
 →そうしないと音の芯が聞こえない。

◆美しいビブラート。
 音の芯にきれいにかかるビブラート。 
 波がきれいに増幅する感じ。

 体がベストなポジションにあり
 脱力できていれば、
 ビブラートは勝手にかかる。


◆呼び覚ますもの/音楽
 呼び覚まされるもの/音楽
 
 心の奥底にあるもの。
 心の引出し。


◆「だらーん」とした動き
 ゆっくりの動き

◆あるがままの美しさ。

◆「好き」をおいかけろ
  好きであるとは本来無条件であること。


◆執着と離脱
 美への執着、自己からの離脱。

◆緊張と弛緩
 →→→→→→ダイナミックな動きへ


◆技は冷静に学ぶ。
 心は温かく育む。

◆無駄に怒られるか
 本気で叱られるか


◆弓は鉄の棒ではなく、
 木の棒であるということ。

 撓りと柔らかさと張り。

 それを邪魔せず最大限に生かす右手。


◆人から学ぶものと
 一人で考えること。

 in と out
 世界と自分


◆心と体と楽器 ------音楽


◆美しい動きは、
 スローモーションで見ても
 美しい。
 
 →無駄がない
 →動きがとまらない
 →動きが分離しない
 →一つの動き

◆できる人ほど、文句を言わず
 淡々と、内は熱く、仕事を進める
 
 できる人ほど、早く来て早く帰る

 
◆愚痴と文句の違い
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by sachiolin | 2008-11-03 09:10 | かけら◆