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わたしの心の風景メモ。 


by sachiolin
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水たまり

喫茶店で本を読んでいたら、
若い女性二人がなにやら
親密に語り合っているのが聞こえてきた。
若い男性が亡くなったようだ。

二人の雰囲気は、深いかなしみのなかにも
ほんのりと明るさがあって、水たまりのようだった。

時折急になにかを思い出すと、
突風が吹いたように、波紋が揺れた。
ことばを詰まらせて、二人とも涙を拭う。
肩を震わせて、涙を静かに拭う。

それはほんとうに水面がゆらゆらと揺れているようで、
二人の周りがゆらゆらと揺れた。

隣りに座っているわたしのところにも、
その波がゆらゆらと訪れた。
しばらくわたしは、その波のなかで揺蕩った。

それからまた静かになった。

二人のなかに、その人の一部が生きていた。
その人の陽炎のような熱を感じた。
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by sachiolin | 2016-02-14 01:05 | 綴 ~~ | Trackback | Comments(0)