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わたしの心の風景メモ。 


by sachiolin
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:: 「一日一悪」のススメ

田口ランディさんの日記より。
一日一悪のススメ。

むぅ。これは奥が深い。
いじわるばあさんがなぜ必要なのか。
今の自分には、まだはっきりと分からないが
非常に大切なことが目の前に出されていることは分かる。

最近読んでいる、河合隼雄「影の現象学」の中の
「影をとりこむ」という言葉が、ずっと心の網にひっかかっているが、
少し似たことを言っているような気もするが、分からない。

最近ずっと、「光と影」についてもやもやと考えている。
毎日毎日ほとんど曇り空だが、ごくごくたまにお日様が
出ると、道にできた黒々と動く影を見つめながら
また、もやもやと考える。夜道で照らされる自分の影は
またいろいろと、ものを語ってくる。

会っていて、話していて、面と向かっていて、
光を感じる人と、影を感じる人がいる。
光に照らされて自分が明るくなる。
影を見つめて自分の影と光を知る。 


自分は光にも影にもなる。
自分の中には光と影が同居している。


今の自分は、光よりも影が多い時期だ。

だから余計に光がまぶしい。憧れすら抱く。 
夜になると心が落ち着く。夜の闇は全てを包み込んでくれる。
それでも、朝がくる。それでも、夜は明ける。

影を深く感じているということは、
その反対側に強い光が発しているということなのだろうが、
まだそのありかがわからない。


気分的には、できれば、1週間くらい、いや1ヶ月くらい、
自然の中に身をまるまる浸し、山の奥にでも籠って
心を浄化したいがそうもいかない。今は生活をしなくてはいけない。
外に出れば、外に出たで、自然と器用に光を発してしまう
自分がたまにこわくなるし、嫌になる。というか、変に消耗する。
いや、もしくは、光を発する人と出会うから、その光が
自分に反射して、ただそれがまぶしいのかもしれない。

そういえば、映画監督の溝口健二さんは、役者指導といえば、
「反射させなさい」と、ひたすら繰り返していたらしい。


自分で、よい光が自然と発せられないときは、
そこに立ちすくんで、自分を照らす光を、反射させればよいか。

光の中で、じりじりと充電中。
闇の中で、パチパチとスパーク中。
心の中で、どろどろと渦巻き中。

自分っていう人間がこわくなる。
自分っていう人間が更新される。

自分の知らない自分を知っていく。
自分の知らない自分が更新される。

一日一悪か。



今日の言葉*

「バンバラ族では住民はそれぞれ二つの精神的な原素、
すなわち、魂(ニ)および影(ディア)をもっているという。
ニは息であり、人の睡眠中に浮遊して歩く。
ディアはその人間と対をなす双生児で、地の上では影となり、
水上では水影となる。胎児はこれらの二とディアを親族集団中の
最近に死んだ成員から受けつぐ。人が死ぬと構成要素が分解され、
ディアは神と共に水に還り、二は家長によって家族の祭壇に合祀される」

(河合隼雄「影の現象学」より)


今日のドイツ語*
der Schatte;(英shadow)
fabelhaft;すばらしい、寓話の、伝説の。すごく、非常に。
→die Fabel;寓話、作り話
verwehen;吹き飛ばす、吹き消す、消えてなくなる。
・「Vom Winde verweht 風と共に去りぬ(Gone with the wind)」
←←wehen-wehte-geweht;(英 blow)



:: 「一日一悪」のススメ_c0110074_957871.jpg

by sachiolin | 2010-01-22 09:34 | 引用::